晶の日記

見た展覧会や手芸など。時々民藝。

文化学園博物館「世界の藍」と新宿伊勢丹のトムサックスのお店へ

文化学園博物館「世界の藍」へ。

これ撮ろうとするといつもいろいろと映り込んで難しいです。
f:id:akio422:20210211101945j:image

チラシの写真。

中国のもの。金色の繊細で豪華な刺繍を受け止められる藍の色の深さが素晴らしい。
f:id:akio422:20210211101741j:image

「世界の藍」というタイトル通り、世界各国で昔から親しまれてきた藍を用いた衣服を集めた展覧会。藍は昔から世界中で染色に使われており、地域ごとに植物の種類や使用方法が異なる中、日本とアフリカは共通した染め方をしていて、藍を発酵させて建てる時には灰汁を使うという同じ方法をしているそうです。遠いアフリカに親近感を持ちました。
日本国内でも昔から武士から庶民までの多くの人の暮らしの中で、染めだけでなく絣や絞りを始めとした多様な技法を見ることができた。また、日本だけでなく世界の国々の藍を用いた衣服などを見ることができ、その多様さと世界中で愛され重宝されてきたということが伝わってくる。生葉で染めた淡い水色から、深いインディゴブルーの濃紺まで藍色の色味もたくさんあり、生地を染めたもの、糸を染めて織ったり加工したもの、染めた生地にさらになんらかの塗装を施して光沢を出したもの、藍の生地に刺繍を施したもの、多色使いの模様やデザインの中の一色として藍色を用いたものなど、表現が多様で面白かった。

今回私の中で一番好きな展示品。絞りでこの表現ができるなんて・・・計算された模様に驚きました。色の濃さが違ったりかすれてたりする部分も含めて素敵。f:id:akio422:20210218212554j:image

刺し子。無地と絣の生地を剥ぎ合わせて、いくつかの伝統文様で刺し子がされている。こちらが仕事着とはなんて贅沢!と現代の感覚で思ったけれど、当時は必要に迫られて労働で忙しい中で時間も捻出して制作されていて、その中でできるだけの豊かさを詰め込んだものだったから、今見て美しく感じるのかもしれない。自分や家族のためで手間も惜しんだことと思ったり。
f:id:akio422:20210218212621j:image

その他、世界各国の多くの素晴らしいものが展示されており、解説を読むとその地域ならではの必要性や美意識も垣間見えて面白かった。豊富な情報と知識を含みつつ、感性でも楽しめる展示でした。

12月18日(金)まで。

 新宿も久しぶり。学生の時も乗り換えがてらよく寄り道したし、社会人になってから京都に引っ越すまでは新宿勤務だったので新宿はいろんな場所が懐かしい。
f:id:akio422:20210211101755j:image
f:id:akio422:20210211101807j:image
f:id:akio422:20210211101930j:image

 

もう一つ見たかった場所。

伊勢丹新宿店「Tom Sachs:Retail Experience トム・サックス:店舗体験」へ。

トム・サックスが作った商品が実際に買えるお店になっています。デザインかっこいい。イサム・ノグチの照明の足?がMakitaの工具の一部とか、オペラシティの展覧会を思い出します。もちろんNASAのお茶碗もあったりして、トムサックスワールドのクスッと笑えるけれどメッセージ性もあって、でも見た目がスマートなのは心惹かれる。実際に買えるお店というのもおもしろかった。
f:id:akio422:20210211101823j:image
f:id:akio422:20210211101835j:image
f:id:akio422:20210211101847j:image

施設はたくさんのスタッフや機器や消毒液などを投入されて感染症対策もしていただいているけれど、久しぶりにたくさんの人を見て恐怖を感じてしまった。コロナは本当に一瞬にして心理まで変えてしまうものだと改めて思った。とはいえ、こうして日常にお買い物や展覧会をして下さることに感謝します。