晶の日記

見た展覧会や手芸など。時々民藝。

『村上隆のスーパーフラット・コレクション』を見に、横浜美術館へ

2月は体調を崩したりして余裕がない毎日だったので、久しぶりに更新します。

 

1月に五百羅漢を見に行って村上隆さんの魅力に興味が出てきて

横浜美術館で開催中の展覧会を見に行ってきました。

 

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yokohama.art.museum

(メイキング映像が立ち上がるので、音が出ます。)

 

これ全部、村上さんのコレクションなんて!というくらい圧倒的な作品数です。

縄文時代の土器をはじめ、北大路魯山人の器や白隠禅師や曽我蕭白の絵などの

古い時代のものから、今現在ご活躍中のアーティストの作品まで、時代も国も

ジャンルも超えて、小さいものから大きいものまで、多種多様な作品が

村上さんに選ばれて所蔵され、この期間に横浜横浜美術館で公開されています。

 

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階段スペースやエントランスにも大きい作品がたくさんでした。

初めて行ったので、常設なのか企画展なのかよく分からずに

見ていました。。。

メイキング映像を見て、あの大きいのもコレクションだったの!?と

ビックリ。

 

奈良美智さんもいっぱい。

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また、大きいヌードモデルの人形(?)のモデルの周りにイーゼルが並び、

絵を描くスペースとなっており、用意された画材で自由に描くことで

展覧会に参加することもでき、そこからまた新しい作品が日々生まれる

ようにもなっていました。

 

この作品たちと向かい合って、その上で、村上さんの作品があるのだと思うと

それは一度や二度作品を見て解釈したり、感想を述べることは難しいなと

思いました。ただ、これらの咀嚼の上でご自身の考えや感性を含んでの

作品なんだと思うと、それは大変興味深いものでした。

 

展覧会のタイトルにある「スーパー・フラット」については、

パンフレットやイントロダクションで次のように述べられていました。

 

村上隆にとって「スーパーフラット」とは、平面性や装飾性といった

造形的な意味のみに限定されるのではなく、時代やジャンル、既存のヒエラルキー

から解放された個々の作品の並列性、枠組みを超えた活動そのものを

示しており、「芸術とはなにか?」という大命題に様々な角度から挑み続ける

作家の活動全体(人生)を包括的に表す広範かつ動的な概念と捉えられるでしょう』

 

最後のご本人からのメッセージに

『この世を知りたいがためにその理解をするためのレンズを「芸術」とし、

こだわってきているのです。』

という言葉があって、村上さんはたくさんの作品とかかわることで

この世の中や人生を理解して、創作することで村上さんの芸術や人生を

表現していらっしゃる。

そこに大変真面目でまっすぐで、真摯な方なんだと思いました。

 

私もこの世を知りたいけれど、分かろうと行動したり、何かを通して深く追求

するまで深く考えて向き合っていない部分があるので、

村上さんのこのような姿勢と実行して体感して、自己表現していくところだったり、

また、それが個人にとどまらず、芸術に関わる方々、目指す方々や、

日本という国にも視線を向けて提言していくところを、とても尊敬します。

 

今回を最後に日本では個展をしないという話もどこかで耳にしましたが、

今回横浜美術館で展覧会をするのは、逢坂館長の存在が大きいとのことです。

逢坂館長が以前に企画された展覧会に若い頃に大変共感されたとのこと。

出会いが時を経て、同じ想いを共有して、展覧会を一緒に作られるというのも

素敵なエピソードの一つだと思いました。

村上さんはご著書を拝読しても、人間味のある温かい方だと思います。

 

たくさんの作品を一つ一つ鑑賞するのも楽しいし、

村上さんの芸術活動を知るためにも貴重な展覧会だと思います。

 

4月3日まで。

森美術館五百羅漢図展のチケット半券提示で200円割引、

月・火・水は200円割引になるクーポンもHPにあります。

図録は作成中とのことですが、ミュージアムショップやオンラインショップで

予約受付中とのことです。

ミュージアムショップで予約した方がお得らしいです。