晶の日記

見た展覧会や手芸など。時々民藝。

「エキゾチック×モダン アール・デコと異境への眼差し 」東京都庭園美術館

東京都庭園美術館へ久しぶりに行って来ました。先週、伊勢丹コスチュームジュエリーの世界展にてアクセサリーミュージアムの田中館長のギャラリートークをお聞きして、アールデコに興味が湧いてきたのでとても楽しみに。

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クリスマス目前の暖かい雨の日ですが、終わりかけの紅葉がとても綺麗でした。
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濃い黄色~淡いオレンジというような柔らかで優しく綺麗な紅葉の色が、雨で一段と美しく見えました。ドウダンツツジがこんなにも綺麗だったとは。
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庭園美術館の美しい建物、旧朝香宮邸は外観も格好良いですが、内装の細部までがとても素敵。壁紙も床のタイルも照明もカーテンも…なにもかも上品で美しく、背筋の伸びる雰囲気でした。ルネ・ラリックのガラスの装飾がとっても美しくて見惚れました。

 

展示はフランスのアール・デコの時代に非ヨーロッパ圏の文化や芸術が大きな影響を与えたことに着目し、異文化の影響を受けたドレスやジュエリー、工芸品や家具、絵画、彫刻などが優雅な旧朝香宮邸やモダンな新館の雰囲気に調和していました。

ポール・ポワレのエキゾチックなドレスが素晴らしく、凝った刺繍が施されている様子も間近で見られて感激。日本人から漆を学んだ工芸家の作品もモダンで素敵でした。ヨーロッパの漆の作品は日本やアジアで見ていた作品と雰囲気が異なり、漆への見方が変わりました。ツタンカーメン王墓の発見にちなみヴァンクリーフ&アーペルがエジプトを意識したジュエリーを作成していて、話題を取り入れた宝飾品は魅力的だったことと思いました。

人気黒人ダンサーをモデルにした作品もオシャレでカッコイイと思いましたが、人種差別と向き合う背景があったことも察しられました。

また、植民地を題材にした作品も多くあり、植民地の文化や風習などが伺える作品の他、植民地からもたらされたエキゾチックな動物を動物園に通って観察して製作した動物彫刻もあり、アールデコ期は見聞が世界レベルまで広がり、その体験が美術工芸やモードの世界へ展開された時期でもあったことが分かりました。

見応えがあって面白かったです。

ますますアールデコ期に興味が出てました。

新館のカフェも居心地良く、お庭が見えて鑑賞後にゆっくりと癒されました。

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帰りに少しだけ庭園を回りました。白い椿が美しかったです。
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クリスマスの喧騒や年末の慌ただしさを忘れる時間になりました。