晶の日記

見た展覧会や手芸など。時々民藝。

半・分解展

「半・分解展」、すごくおもしろい展覧会でした。


前回はTwitterで様子を見ていて気になりながら行けず。。。今年は伺えました。テーラーで修行し、現在はモデリストの長谷川さんが200年前の洋服や、軍服、スーツなどを半分分解して、パターンを起こして再現する、そしてその内容を展示するという大変マニアックな展覧会。面白くない訳はないし、実際にすごく面白かった。再現したサンプルはサイズ展開されて複数準備され、試着も可能。長谷川さん自らがアイロンを使って技術的な技を見せてくれたり、観客をモデルに着用状態を解説してくれたりと、出し惜しみない演出に感動でした。

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私も昔パタンナーだった時期があり、軍服やジーンズ、チノパンツなど商品をバラしてパターンの研究をしたものだと懐かしくなり、一方でそれより断然精度が高いし展開が見事なため尊敬でした。

何よりも、資料としても貴重な昔の洋服を分解してしまい、研究結果を多くの人に広く提供していく姿勢に器の大きさを感じました。

長谷川さんの今後のますますのご活躍が楽しみです。


私もまたパターン作りたいな!


出光美術館「宋磁 神秘のやきもの」

間違いなく今年の私の展覧会ベスト10には入ると見る前から確信していた展覧会。

出光美術館「宋磁」
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率直な感想ですが、出光美術館って、なんて素晴らしく美しいものをこんなにたくさん所有してるんでしょう!東洋陶磁美術館もすごいですが。
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青磁白磁の地域ごとの特色も勉強になりましたが、美しい李朝白磁も元々は中国伝来で、やはり古代からの大国だった中国の圧倒的な力を感じました。中国は唐三彩など華やかな焼物のイメージでしたが、宋磁の優雅な美を見て、あまりの綺麗さに感動でした。そしていろんな優れた焼物がありますが、やはり、きらびやかに絵付けされたものより、単色で、陰影での文様やさりげない絵付けのものが好きだなと自分の好みも確信しました。

いつも想像以上の収蔵品の質と企画、分かりやすい展示で、出光美術館ってやっぱりすごい。

 

この地図欲しくて買いました。

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「大名茶人 松平不昧公」三井記念美術館

三井記念美術館「没後200年 大名茶人 松平不眛―お殿さまの審美眼―」を見に。

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鳥取へ行った際に松江も訪ねたことがあり、松江といえば不昧公、大名でありながらお茶が好きっていうことは印象に残っていて、こちらのポスターを見て、思い出して気になりました。

最近は今更ながら司馬遼太郎歴史小説にはまっているので、大名とお茶の組み合わせが気になりました。戦国大名でお茶って、信長も織部もと思って。

この展覧会は閉館1時間前に入館しましたが、思ったより広くて終わりに近づくにつれどんどん素敵な品々が出てきて、最後の展示室は閉館時間になってしまい、さーっと眺めて終了。残念でした。

長次郎や光悦も出てきて、いいものたくさん持ってたんだなと思いました。

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収集品を「古今名物類聚」として分類して自ら書き残し、自らも禅学を修め、茶の湯を極め、書画をたしなみ、自分の美意識で茶道具をプロデュースするなど、藩を治めながらとことんお茶回りを極めてる!プロデュースした中でも、酒井抱一が絵を描き、原羊遊斎が漆を担当した漆器は本当に美しかったな…。

才能と行動力、影響力の強さ一番が一番感動で、どんなお人柄でどんなお考えで、どんな人生だったのか?と、人間としての不眛公に興味が尽きません。

根津美術館 「光琳と乾山」展 とかきつばた

GW頃、お庭の池にカキツバタが満開になる頃に、尾形光琳の《燕子花図屏風》を館内に展示するという根津美術館

前からこのタイミングを狙ってました!

特別展は「光琳と乾山」
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琳派ってわかんないので、なんか綺麗だけど…で、さらっと見てましたが、乾山気になる!乾山ってもしかして素敵じゃない!?と思ったら、チラシに「乾山の存在により、陶工は芸術家になったと言えます」とあり、気になる存在になりました。

 

見終わってお庭に下りると…

本当に見事なカキツバタ

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四季があり、季節のお花を愛でられる日本に生まれ育った幸せを感じました。

「くまのものー隈研吾とささやく物質、かたる物質」東京ステーションギャラリー

隈研吾さんのことはすごい前に「課外授業 ようこそ先輩」で校庭に自分達の空間を作るみたいな授業をテレビで見て(調べたら2003年)、いい人だなぁと思い、建築家の中では一番親しみを感じてました。

そしてこちらの展覧会へ行ったのですが、あんまりよく分からず…やっぱり私は現地で空間ごと味わいたいなぁと思ってすぐに帰ってきました。ただ、いろんな素材があって、それらを単独で見てみると、美しくて面白くて、これを大きい建物に展開できる建築家の想像力と、そのイメージを実際に形にしていく人たちってすごい!と感動。なので撮影可の会場で見たものをこちらに残しておき、記録しておきます。私にはさっぱり分かりませんでしたが、展覧会は好評だったようです。

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日本民藝館 「棟方志功と柳宗悦」

久しぶりの日本民藝館

展示は「棟方志功柳宗悦
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棟方志功展は町田版画美術館、滋賀県立近代美術館などでも大きい企画展を見てますが、いつ見ても、棟方志功のまっすぐな情熱を感じて清々しいです。今回、柳宗悦と交換されたお手紙が展示されていて、棟方さんは本当に柳さんを信頼して尊敬してて、柳さんは棟方さんを可愛がっておられたんだなぁと感じました。素直でまっすぐで情熱があって…今も多くのファンがいるのも納得です。いつも心が洗われるような…私も棟方志功大好きです。

 

最近の民藝の本の中では一番のお気に入り。図書館で借りたけど、買おうかな。
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