晶の日記

見た展覧会や手芸など。時々民藝。

京都。私の好きなお店とか、寺社仏閣とか、宿とか。

京都行っていました。

オススメをピックアップして、ご紹介。

私はリーズナブルな普段使いのお店が中心なので、とっておきのお店とかは出て来ません。

 

~美味しいもの~

東福寺駅近くの「いづ松」さんの京寿司盛り合わせ。1500円(税別)盛り付けも涼やか。

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ご主人は祇園のいづうさんで修行されたとのことで鯖寿司が有名ですが、鯖寿司はもちろん、全て美味しかったです。具がしば漬けと大葉で昆布が巻かれた手前から3つ目のが絶妙な組み合わせで気に入りました。幸せ。
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佳つ乃さんのうちわ
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いづ松

食べログ いづ松

 

あとは、ますたにさんのラーメン。北白川行こうかと思いましたが、暑い中で並びたくないから、伊勢丹の拉麺小路で。


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ますたに 今出川店

食べログ ますたに 今出川店

 

有名なおやつ。

出町ふたばの豆餅と阿闍梨餅も。
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いつもは進々堂のチーズケーキデニッシュも食べますが、三回くらい見たけど巡り会えず、残念。
イノダコーヒーも久しぶりに。大丸地下へ。

最近は東京にも横浜にもありますね。
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~観光~

東福寺に20年ぶりくらいに行ってみました。

お庭、カッコイイ!!
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目的は勝林寺での写仏です。

描く仏様を選んで、ひたすら筆ペンでなぞること約1時間半。難しいけど集中できて、集中すると気づきもあって、いい時間に。終了後はお抹茶出してくれました。

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この透明なのが、超美味しくて、翌日買いに行きました。永楽屋さんの「琥珀 柚子」。
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オンラインショップあります。

http://shop.eirakuya.co.jp/ja/item/72/

 

毎度必ず行くところ。下鴨神社
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干支のお守り可愛いですね。おみくじ大吉。

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~番外編~

ちょうど花園大学(円町)で公開講座があり、最近とっても売れてる新書『応仁の乱』の著者・呉座勇一先生の講座を無料聴講してきました!読み始めたばかりなのでとても興味深く。。。お話も面白い先生でした。来ていた方はほとんどがシニア層。たくさんの人でした。

印象的だったのは「真実はシンプルなものだと思われてるけど、現実は複雑で難解なもの」という言葉。確かに。。。でも、その後「だから、本も難しいと言われます」って言っててウケました。
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~宿~

安定のアンテルーム京都。

九条なので少し離れてますが、デザインホテルでオシャレなのがいいし、スタッフの方々がどなたもいつでも親切で、2011年から泊まってますが快適さしかありません。
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現在、不動産の仕事に就いてるので、物件確認のように、くまなく写真を撮りまくるのはもう習慣。

設備や備品、共用部分もオシャレで、室内や廊下にもアートがあり、エントランスはギャラリーになっているので楽しいし、快適です。

宅急便送るとき、すぐに箱も用意してくれました。ヤマト運輸の京都バージョン段ボール可愛いですね。
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ただ、やっぱり八条以北にあったらなぁという想いはいつもあります。観光するのにバスのルートから外れているし、交通費も若干かかります。ただ、設備や内装に比べて宿泊費は安いので吸収できる範囲。街中と違って近くに飲食店がないけど、それもホテル内にオシャレなカフェバーがあるので出る必要もないかも。

 

ということで、総合的に見て、一番気に入っている宿です。

 

6月見た展覧会。長沢節展、ソール・ライター、ジャコメッティなど。

今月はいつも以上に展覧会に行っていました。

いつも解説読んでもすぐ忘れちゃうし、知識もないので、

「なんかいいかも。好きな感じ!素敵すぎるー!」くらいの感覚で

展示を見ているのですが、この好きとか綺麗とか格好いいって思うことを

たくさん感じられることが私の鑑賞する意味です。

それなので、どんなに希少価値があり、評判が高くても

興味がないものは見てないです。

見るときは作者の生まれ年を最初にチェックして、

この作品は何歳の時のなんだなと確認しながら見ています。

 

6月に見たのはどれも本当に良かったなぁ。

 

弥生美術館『生誕100年 長沢節展』
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描かれた男女はとても格好良く、躍動感があってお洒落な空気感でした。

学校の建物や私室の写真、水彩の風景画…全てに美意識の高さを感じました。

本当に素敵。

セツモードセミナーで学ばれた方々は、長沢節先生の感性や生き方に

惹かれていらっしゃったのかもしれないな、豊かな人生だなぁと思いました。

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とってもカッコイイ!

 

Bunkamuraザ・ミュージアム『写真家 ソール・ライター展』
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見て良かったとすごく感じた展覧会。

また一人好きなアーティストが増えました。

風景の切り取り方、ストーリーを感じる風景…

日常なのに美しくて切なくも見えてしまいました。

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中でも私は、ファッション誌の写真が好きです。

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横浜美術館『ファッションとアート 麗しき東西交流』
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美しいものたくさんで…眼福の展覧会。豪華な刺繍を施されたりと素敵なドレスはもちろん、蒔絵の施された家具、

宮川香山の焼き物、ルネラリックのガラス、ゴーハム社のカトラリー、

指輪や簪、帯留…綺麗なものばかりの夢の世界。

美しいものたくさんで…眼福の展覧会でした。

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横浜美術館のコレクション展の中で一番好きなブランクーシ

いつ見ても好き。
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国立新美術館ジャコメッティ展』
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ジャコメッティが距離感や空間を捉えようと挑戦した結果が細長い人たちだったり、

眼差しを表現しようとして作品を制作していたと知り、

芸術というのは、そこまでをも表現しようと挑んでいる

作家の人生の全てだなぁと感慨深くなりました。

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ジャコメッティさん、こんな方なんですね。
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根津美術館『はじめての古美術鑑賞 紙の装飾』
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書の展示は書かれている文字は解読できませんが、

美しい筆跡が並んでいるのを眺めるだけで美しいものを見ている気分に

いつも勝手になっています。

その美しさは「紙」によることも大きいのかもしれないと

改めて感じた展覧会でした。

染めたり、色を漉き込んだり、紙や箔を重ねたりなど、

様々な技法で紙を美しく加工して大事なことを書いて保管してきたのも

すごいことだなぁと感じ入りました。

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2017年前半は心のままにいろいろ見て感動したりできたので、

いい充電期間になりました。

 

 

 

和の薫りを楽しみに。mek&jirraさんのワークショップ「素材を味わうお線香作り」

アロマテラピーを生活に取り入れるようになってから、製油をブレンドして、ルームスプレーや香水などを作ることがとても楽しいです。

 アロマじゃなくて、和の薫りでもブレンドできるなんて楽しそう♪ということで、mek&jirraさんワークショップへお伺いしました。

 会場は椎名町にある金剛院蓮花堂。初めて見たお香の材料。白檀や樟脳などは聞いたことがありましたが、嗅いでみると知ってる香りもありました。龍角散とか。。。
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最初に一つ一つの材料の説明を伺って、実際に焚いてもらって香りを確認。燃えると全然匂いが変わるのもありました。例えば、ラバンジン(ラベンダーの種類)。ハーブみたいな香りだったのに、燃えたら煙たくなって匂いも全然違いました。びっくり。

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基材になる粉を中心にベースになるブレンドを教えていただき、出来上がったベースに自分好みの薫りの材料を加えてブレンドします。
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そしてお水を加えて、細い棒状のお線香や、コーン形のお香を作りました。
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これから数日間乾燥させて、完成です。

私は甘い香りが好きで、今回も当然甘くしたいというか、好きなのを選ぶと甘くしかならないので、白檀多めで甘い香りで大満足。

さすがに最後に加えるひと匙は先生にアドバイスをいただいて、重すぎないように仕上げることができました。

 

住職さんにみせていただいたこちら。

昔、お姫様とかが、お香を薫らせるためにこちらを着物の袂に入れていたとか。

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自分が作ったのが甘い香りなので、先生のスッキリした香りのお香とお香立てをお土産に購入。
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楽しかったです。

「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」を見に行きました。

書くのが遅くなってしまいましたが、始まってすぐ見に行きました。

東京国立近代美術館で開催中の「茶碗の中の宇宙―樂家一子相伝の芸術」


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お茶については無知ですが、「もの」としての佇まい、美しさ、

そして樂家の個性豊かな歴代たちが今まで続いてきたことに

とても魅了されている樂家ファンなので、とても楽しみでした。

 

昨年、京都の樂美術館で三代道入だけの展覧会があり、

そちらもとても良かったです。

他の歴代についても改めて作品を知りたくなりました。

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樂家の初代は長次郎。

豊臣秀吉の時代に侘び茶を確立した利休から依頼され、

赤樂茶碗(土色)と黒樂茶碗を制作したのが始まりです。

華やかで派手、豪快さが特徴の桃山文化の時代に、

装飾や誇張を抑えた黒一色のお茶碗。

利休の侘び茶の思想が表現された世界でした。

 

利休と出会い茶碗を製作する前の、獅子の作品。

長次郎  二彩獅子 (図録より)
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長次郎  黒樂茶碗 銘 大黒 (図録より)
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長次郎  赤樂茶碗 銘 無一物 (図録より)
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二代常慶は、長次郎の妻の祖父・田中宗慶の子でした。

田中宗慶は利休の側にいた人物であり、長次郎らと窯を築いたそうです。

展覧会では宗慶の作品も展示されています。

 

二代常慶は長次郎の茶碗を踏まえつつ、同時代の織部茶碗と

同じ時代の空気を取り込んだ、動きと変化をもつ茶碗が特徴で、

樂家の基盤を確立した人物。

 

三代道入は「ノンコウ」の愛称で親しまれている

現代にもファンが多いモダンな作風です。

茶碗に光沢があるのと、抽象的な絵などの装飾が特徴。

道入17歳の時、58歳の本阿弥光悦と交流が始まり、

光悦の芸術性や精神を学びつつも、自分だけのオリジナルな作風を

生み出していくという作陶に対する向き合い方が

その後の樂家の教えの主軸となっているとのこと。

道入の作品は、今見てもとても素敵!

 

道入  黒樂茶碗 銘 青山 (図録より)

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道入  赤樂茶碗 銘 鵺 (図録より)
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展覧会では、樂家と親しい関係にあった本阿弥光悦の茶碗もありました。

光悦は芸術面での影響の他、利休没後には将軍家や大名との

関係を取り持ち、樂家を大きく支えたとのことです。

光悦が茶碗を作るとこんな感じに。。。

歴代とはまた趣が異なります。

 

本阿弥光悦 赤樂茶碗 銘 乙御前 (図録より)
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四代一入は、初めて茶碗に具象的な絵を描いた人。

一入 樵之絵黒樂茶碗 銘 山里(図録より)
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描かれてるのは、樵(きこり)!

 

五代宗入は、尾形光琳・乾山の生家雁金屋からの養子で二人の従兄弟。

利休没後100年にあたり、初代長次郎に思いを寄せつつ、

独自の侘びの世界を表現。

 

六代左入は、五代宗入の娘婿として樂家の養子に。

樂家の外からやってきて新しく自由な作品を残したそうです。

 

七代長入は、六代左入の長男。

江戸中期に当たり、千家も三家に分かれて繁栄し、

茶の湯は町人層にも広がっていった時期でした。

長入の茶碗は大振りでやや厚造り、どっしりとした存在感が特徴。

 

八代得入は、病弱で26歳で家督を譲り、30歳の若さでこの世を去りました。

展覧会では得入の茶碗もしっかり並んでいます。

なんだか切ない。。。

 

九代了入は、八代得入の弟さん。

了入33歳の時、天明の大火に遭い、そこから樂家を再建した「中興の祖」。

了入は彫刻的な篦削りによる作陶が特徴。形がとっても格好いい!


了入 白樂筒茶碗(図録より)
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了入 赤樂茶碗 古稀七十之内(図録より)
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了入は79歳まで現役で作陶されたそうです。

一子相伝なので、得入が長生きしてたらこの了入の茶碗たちは

今見られなかったかもしれないと思うと、運命はあると感じてしまいます。

 

十代旦入は、九代了入の次男

お兄さんが若くして亡くなられたとのことで、また次男登場です。

江戸後期から幕末、明治に向かって華やかで技巧的・装飾的な

京焼が盛んになる時代に了入の篦削りの技法を装飾技法に

旦入は完成させました。

 

旦入 不二之絵黒樂茶碗(図録より)
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十一代慶入は、11歳で十代旦入の養子に。

慶入は大政奉還で幕府から明治に移り変わる時代に生きました。

欧化政策や幕藩体制の崩壊で、茶道の衰退、庇護者や愛好者を失うという

苦難に加えて、大火に遭い、樂家も大きい被害を被るという中で、

茶碗以外にも皿や鉢、懐石道具類など幅広く制作を行ったとのこと。

道入、了入に次ぐ名工として優れた技の持ち主とされています。

困難な時代に負けることなく、腕の良さで再建していくなんて、

とても仕事ができる家長ですね。。。

 

十二代弘入の時代も、引き続き茶道の衰退期に当たり、

苦労の時期を過ごした後、長次郎三百回忌を迎え、

その後ようやく茶道界に活気が戻ってくるという時期。

そのため、総体的に茶碗は小振りらしいです。

 

十三代惺入は、第一次世界大戦第二次世界大戦の混乱と苦難の時代を生き、

その中で茶道文化の繁栄に尽力、茶道研究雑誌を発行したり、

釉薬の研究に力を注いだ人。

また、南画など墨絵をたしなみ、漢詩や和歌などを学び、

文人的な教養を身につけて作陶に役立てたとのこと。

本当に茶道や文化を愛した人だったんですね。

惺入 黒樂茶碗 銘 若草(図録より)
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十四代覚入は、第二次世界大戦に従軍し、帰国後一人で樂家を立て直しました。

晩年に樂美術館を開館。無形文化財技術保持者に認定。

「伝統とは決して踏襲ではない。己の時代に生き、

己の世界を築き上げねばならない」という覚入の言葉通り、

覚入の新しい世界観の表現された茶碗に、樂家の継承しているものを感じます。

 

覚入 赤樂茶碗 銘 杉木立(図録より)
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覚入 色釉流水文赤樂平茶碗 銘 綵衣
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歴代それぞれの表現、個性が感じられて、樂家って面白い!

 

十五代吉左衞門は、今の当代。

東京藝術大学彫刻科卒業後、イタリア留学、帰国後作陶に入り、

1981年に襲名。国内外でご活躍中です。

 

当代の作品、たくさん展示されています。

正直なところ、十四代まで見たところで力尽きてしまったので、

もう一回、当代の作品メインで見に行ってくるつもりです。

なので、当代以降は今日は割愛します。

 

私は10年以上前、京都外国語大学で当代の講演を聞き、

イタリアの話だったと思いますが(もう忘れてしまいました)

すごいと思って樂美術館で作品を見ました。

ちょうど、お茶室で樂家のお茶碗を触って観賞する会でした。

最初は当代の作品を観賞していましたが、道入、了入など

歴代の有名な何人かを知り、今回で全員の作品を解説と共に見て

感慨深くなりました。

初代長次郎や先代たちに、歴代の作家たちが挑んでいるような、

でも、それぞれの時代を生き、自らの表現を行っていく

それが継承されていく樂家っておもしろいですね。

当代と篤人さんの今後もとても楽しみです。

5月に続きを書きたいです。

 

 

「茶の湯」展を見に行ってみましたが。。。

今年の注目の展覧会一つである

東京国立博物館 「特別展 茶の湯」を見に、

桜が綺麗な上野へ行って来ました。


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国宝、重要文化財など名品が勢揃い!ということで、

始まった翌日にさっそく行ってみました。

展示されているものが多くて、かなりボリュームが。。。

前半見終わって、休憩してから後半を見ました。

 

第一章  足利将軍家の茶湯―唐物荘厳と唐物数寄

第二章  侘茶の誕生―心にかなうもの

第三章  侘茶の大成―千利休とその時代

第四章  古典復興―小堀遠州と松平不眛の茶

第五章  新たな創造―近代数寄者の眼

 

お茶の知識ゼロ、予習もなしで行ったので、なんかいまいち良く分からず。

お茶により芸術文化も発展し、時の権力者たちも

お茶の世界に惹き付けられて、何百年も前の品々が

未だ大切に受け継がれ、こうしてお茶とは無縁の私までも

観賞させてもらえてるのはすごいなと

壮大さにはため息でした。

 

綺麗なお茶碗もいろいろ出ていましたが、

やっぱり私は長次郎や道入や、光悦のが格好いいなと感じ、

でも小堀遠州の時代もなかなか素敵だなと思ってみたり、

お茶室に書の掛軸を飾るということを初めて知ったり、

他のお道具はどう使うかもわかんないので、ただ見ていました。

 

今日見たものがまたいつかなにかと繋がればいいなって思って。

綺麗なものやおもしろいものもいっぱい見られてよかったです。

出口近くの「近代の数寄者たち」が一番気になりましたが

疲れちゃって流してしまいました。

 

図録買っても読みきれないので、この本を。

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(縦向きにならない…)

 

これからテレビの特番や日曜美術館があるし、

復習を楽しみたいと思います。

 

観賞はこんな感じで不完全燃焼でしたが、

観賞後にお茶をした時に素敵なマダムと相席になり、

いろいろお話して下さって、そのほんの10分弱が楽しかったです。

 

アメリカ在住でお茶を何十年も習っていらっしゃること、

なにがあっても忘れて熱中できる、自分が入り込める世界

(お稽古や創作など)をもつことの大切さ、

尊敬する素敵な師を持つ幸せなど、心に響くことばかり。

茶道はお茶だけでなく、お花、絵や書、着物、料理とか、

総合芸術だから、機会があったら習ってみるのもいいわよ!と

お茶の魅力もお話して下さったり、

「そういうもの、ちゃんと見つかるわよ!お名前は?私は○○です。」

と素敵な笑顔で、展示室へ戻っていかれました。

 

ちょうど今、プライベートで考えてることにぴったりな

アドバイスみたいなお話も聞くことができて、

偶然なんだけど必然だと思ってびっくりしました。

展示室で観賞している中に時々ほんの数人、エレガントな方や

知性を感じる方がいらっしゃって、私もあんな風に年を重ねたい

っていう人がいらっしゃいますが、そういう方と

直接お話できて嬉しかったです。

コミュニケーションの取り方もスマートで素敵でした。

 

ミエコさん、またどこかでお会いできたらいいな。

私もそれまでに自分を耕して種まきして、育てていきたいです。

 

博物館から見えた上野公園の桜がとても綺麗でした。


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最近見た展覧会ーナビ派とか古唐津とか暁斎とか

今年に入ってから、例年以上に展覧会を見に行ってます。

今日は覚え書きを兼ねて、感想を。

展覧会の構成とか、作家や作品についてはもっともっと詳しく、

分かりやすく書いていらっしゃる方々がいっぱいいらっしゃるので、

私は私の好きなもの、ときめいたものを記録しておきたいと思います。

 

三菱一号館美術館

『オルセーのナビ派展』
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こちらはTwitterでオススメしていただいて行ってみたら、

本当に良かった!というか、全部好きな感じ!!

まず、色彩。

特にピンクとブルーとグリーンの色味がとっても綺麗。

洋服の柄が可愛い。

描かれてる自然の空気感が穏やかで幸せな気持ちになる…。

完全、主観な感想ですが、今まで見たことがなかった作風で、

ナビ派が好きになりました。

昨年、カサット、ルノワールと見て、私は印象派が好きかも?

って思いましたが、ナビ派良かったです。

絵画の展覧会の図録を久しぶりに購入しました。

 

図録より

ボナール
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ドニ
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ヴァロットン
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ヴァロットンの色、すごく好き。

 

出光美術館『古唐津
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「朝鮮陶磁を『経糸』に、桃山陶磁を『緯糸』に」

と解説されていました。

唐津は桃山時代の九州で、朝鮮人陶工により始められ、

志野、織部といった桃山時代の陶芸にも影響を受けているとのこと。

唐津と言っても、形も色も質感もいろいろと幅広く、

でもとても素敵なものばかり。

出光佐三氏の美意識と収集力、半端ないなと思いました。

(コレクションは300点を越えるらしい!)

かつて小林秀雄白洲正子も魅力された器たち、眼福でした。

川喜田半泥子が銀行の頭取でありながら絵画や俳句や作陶を

していたこととか、小山冨士夫の作品素敵!と思ったら、

世界的な東洋陶磁史学者だったとか、発見があって、

自分の心が惹き付けられるまま精神豊かに生きたいなと

思える展覧会でした。

次の『茶の湯のうつわ』も楽しみです。

 

Bunkamura『これぞ!暁斎


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すごく絵が上手で様々な画風で表現され、ユーモアに溢れ、

描かれる対象は躍動感があり、表情豊かですごかった。

私は鴉や象が墨で描かれた作品が好きでした。

個人的には『祈る女と鴉』が好き。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/event/bi/kyosai/list/CK2017030602000246.html

構図がおもしろいし、意味深で惹かれる。。。

全体的にとてもすごいんだけど、好きとは違う。

というのが本音です。

 

世田谷美術館花森安治さんも見たけど…ちょっと苦手な感じでした。

なので、割愛。

 

草間彌生展、茶碗の中の宇宙はすごく良かったので、

また改めてブログにします。

 

年が明けてから書いてないのも含め毎週のように行ってますが、

そろそろ所有資格の更新や習い事など他の用事が増えてきたので、

本当に好きなのを中心に行きたいなと思います。

いろいろ見てると好きなものが分かってくるので、

それは収穫です。

 

 

 

創流90周年記念の草月会館の展覧会

草月会館に行って来ました。


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家元・勅使河原茜さんの個展はすごい迫力でした!


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草月会館は設計が丹下健三イサム・ノグチの石庭で有名ですが、

こちらの個展会場構成をデザインオフィスnendoが手掛け、

別会場では、小山登美夫ギャラリー所属のアーティストによる

現代アートとのコラボレーション展示も行われているという

とっても豪華な展示でした。

それも無料で、撮影可能で。

 

迫力ある展示を見て、花や木や枝の自然の造形が持っている

形の美しさや生命力の強さを改めて感じました。

それらを使ってまた新しい表現をする家元がまたすごい。。。

語彙不足で表現できませんが、とてもおもしろくて

見に行って良かった!って思いました。

 

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こちらの小さいのがまた可愛らしくて。 


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大きい作品の圧倒的な存在感と小さい可愛らしい作品を見て、

花や木を知りつくし、いとおしんでいらっしゃるんだなぁと

愛情を感じました。

 

小山登美夫ギャラリーのアーティストの方々とのコラボレーション

 


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ピカソ


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イサム・ノグチ


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 お花など植物の種類も豊富で、見たことないのもいっぱい!

 

nendoプロデュースのカフェもオシャレ。


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草月がこんなに素敵だったとは!

4月10日(月)までです。